ブラックジャックの基本戦略と歴史
ブラックジャックの基本戦略と歴史
オンラインカジノは1995年頃に海外で始まったものですが、ブラックジャックというゲームはもちろんそれ以前から存在していて起源は古く16~17世紀とも言われています。
その長い歴史の間に、さまざまな人々の研究のおかげで統計学的にどのように行動すれば勝率を高められるのかという「基本戦略(ベーシック・ストラテジー)」が誕生しました。
ブラックジャックの基本戦略
ブラックジャックの基本戦略は『自分の手とディーラーのアップカードの組み合わせ』によって最適な行動を導く考え方になります。まずは以下の表を確認しましょう。
H=ヒット S=スタンド D=ダブルダウン P=スプリット
※インシュランスとサレンダーは行わないものとする
ルールによって多少異なる場面もありますが、概ね上の表で対応する行動をするのが統計学的には勝率をあげるものと言われています。
実際にこの表を参考にしてプレイをしてみると「スタンドのほうがいいような気もするけど、ヒットなのか」とか(逆のパターンも然り)、考えるような場面もあります。
もちろん、これはあくまでも統計学に基づいた結論なので、完全に正しい選択肢というわけではありません。流れに乗って直感でプレイ!というのもいいでしょう。何もかも理詰めで考えるのは疲れてしまいますよね。
また、統計学的にはサレンダーやインシュランスは絶対に行うべきではないという結論が出ています。でも、ブラックジャックをやり始めた最初のうちはいろいろなことをやってみたいですよね。
いってしまえば所詮ギャンブル、熱くなりすぎずにプレイしましょう。
でもこの戦術について理解しておくのは、ブラックジャックをプレイするにあたって決して損ではありませんよ。
「複雑で面倒くさい」「戦術なんて関係ない、自分は己の直感を信じてやるんだ!」という場合でも
・11以下はバーストする可能性がないので必ずヒット(もしくはダブルダウン)
・Aがあるときもほとんどの状況でヒット(もしくはダブルダウン)
・17以上はスタンド。12~16は状況次第。
・ペアのときは勝負のチャンス!
最低限これだけは頭の片隅においておきましょう。
あとは、運のツキにまかせて良い手札が来るように祈る…それが一番大事かもしれません(笑)

ブラックジャック初心者が陥りがちなミス
ブラックジャックを初めたばかりの頃は21という数字が印象に残るために【少しでも手持ちのカードを21に近づけたい】と思ってしまうのが多いのではないでしょうか。
しかしブラックジャックの目的は21という数字に近づけることではなく【ディーラーに勝つこと】です。つまり言い換えると【バーストしないこと】という考え方が大切になります。
ブラックジャックは、あなたと同じように念入りに戦略を考えながらゲームをしている他のプレイヤーと対決をするわけではありません。
もちろん、カジノで大金を稼いでいるようなプロギャンブラーでもありません。対決している相手はディーラーなのです。
「カジノで働いているほどのディーラーなら、ブラックジャックも上手いのでは?」
それは間違った考えですよね。
ディーラーはあくまでもルールに従ってゲームの場を仕切っているだけの存在です。
ディーラーは、あなたのカードの数字を見て次のカードを引くのか引かないのかを決めているわけではありません。
ディーラー自身のカードの合計が17以上になるまでは無条件でヒットしなければならない(=ディーラーは16ではスタンドできない&17で初めてスタンドが可能)というルールのもとで、機械的にカードを配っているだけなのです。(このルールに関してはゲームによって16か17か異なるものが存在するので事前にチェックしましょう。)
先に紹介した基本戦略に関しても、スプレッドやダブルダウンが好ましいパターンの根底にあるのは『ディーラーがバーストする可能性の高いときに勝負に出る』という考え方になります。
ブラックジャックの歴史
ブラックジャックの戦略を語るうえで、その歴史を簡単に説明します。
ブラックジャックの起源となるゲームは、17世紀前後にフランスで行われていたカードゲームの「ヴァンテ・アン」と言われています。これはフランス語で「21」という数字を意味していることからも、既にゲームの原型は完成されていたのが分かります。
その後19世紀にアメリカへ渡り「スペードのAと、黒(スペードかクラブ)のJで構成された21の組み合わせ」に加点をするルールが生まれました。
この頃からブラックジャックという名称が広く使われるようになったものの、まだそれほどメジャーなゲームではありませんでした。
ところが1960年代に入りブラックジャックは大きな転機を迎えます。アメリカの数学者により必勝法が編み出されたのです。その必勝法こそ、上でも紹介した「ベーシックストラテジー」と「カードカウンティング」です。
カードカウンティングとは、既に場に出たカードをチェックすることで山に残っている各カードの枚数を推測するものになります。(例:Aが既に3枚出ているから山には残り1枚しかない※シングルデッキの場合)
胴元であるカジノも、明らかにカウンティングを行っている人のプレイを禁止するほか、複数のカードデッキを使用するなどの対策を進めていますが、ベーシックストラテジーはあくまでも統計学上の考えなので対策のしようがありません。
だからこそブラックジャックが勝ちやすくエキサイティングなゲームであるとも言えます。
オンラインカジノならメモをしてもバレることはないし、カードカウンティングも有効では?と考えるかもしれませんが、8つのカードデッキが使用され、そのうちの50%ほどが使用された時点で別のデッキに交換されます。つまり『カードカウンティングができないことはないが、行う意味もほとんどない』と結論づけてしまってもよいでしょう。
2008年に制作された映画「ラスベガスをぶっつぶせ」では、実際のカジノで起きた組織的なカウンティングが題材になっています。映画としても非常に面白い作品になっているので、ブラックジャックをプレイする方にとっては必見!